ご自身で実施される場合の手続き(日本語版)

ご自身でこの体験を実施される場合には,以下のものが必要です:

  • お持ちのスマートフォンに,YouTUBEアプリをインストールしてください。

  • "Secret Garden(秘密の庭)" へのリンクをご覧ください。→こちら

  • スマートフォン用のVRゴーグル・VRヘッドセットをご用意ください。こちらから,およそ2000円から5000円で購入することが可能です。

  • お持ちでない場合にも,スマホやタブレットPCでの,機器の回転を検知する機能がオンになっていれば,ヴァーチャル体験を味わうことができます。

  • 7日間の手続きをお勧めしています。詳細は以下からご覧ください。

  • このVR体験を一緒に共有できる誰かがいるとよりよいでしょう。


VRを使用することの根拠や,ここで紹介している手続きがどのような科学的知見に基づいているかについて興味がある方は,こちらのページの説明をご覧ください。→

VRの使用についてのページ

科学的背景についてのページ</a>(いずれも英語)

おすすめの使い方は以下の通りです:

一週間を通して,1日に2回以上使用してみてください。

  • あなたの不安の程度や状態に合わせて利用しましょう。朝目覚めてからすぐに一度,そして,夜眠りにつく前にもう一度,気持ちを落ち着かせるためのツールとして利用してみるのもよいかもしれません。もし一日のうちに辛い時があれば,この「秘密の庭」が,ストレスの低減や,ストレスからの回復のための「安全な場所」となるかもしれません。

誰かと一緒に利用してみてください。

  • あなたのパートナーやお子様,または友人たちと一緒に。同じ場所にいる人でなくとも構いません。誰かと一緒にVR体験をしたり,体験を通して生じてきた感情や気づいたものを共有したりすることは,「どこかに所属している」という感覚を取り戻すことにつながり,相手との不和・不仲を解消してくれるかもしれません。

あなたの「自分が自分であること」を振り返り,そして「未来の目標」についても再確認してみてください。

  • 今回のコロナ禍は,目の前で起きている問題であると同時に,またとない「機会」であるともいえます。望むと望まざるとにかかわらず,例えば隔離や外出自粛,子どもたちや家族と密に過ごす時間,人間関係の欠如など,私たちは,たくさんの変化や新しい状況への対応を迫られました。しかし,「秘密の庭」での体験は,私たちの心を整理し,将来の目標や,それを妨げるものを再確認し,これからのアクションを取るための心の余裕とエネルギーを与えてくれるはずです。また,毎日の「秘密の庭」体験の後には,以下のような手順も一緒に試してみてはいかがでしょうか。

第一ステップ:YouTUBEアプリで「秘密の庭」映像を開き,VRゴーグルにスマートフォンを入れてみましょう

スマートフォンでこちらをクリックすると,YouTUBEアプリが起動します。画面の右下にある「メガネ」のようなボタンにタッチすると,スクリーンが2つに分割されます。このような状態になったら,スマートフォンをVRゴーグルにセットして,VR体験を始めることができます。もしうまく行かない場合には,こちらの解説動画を見てみてください(英語。

第二ステップ:以下の7日間の手順を試してみましょう

1日目:繰り返される不安や思考を「コントロール」する

  • コロナウイルスのことやこれから起こることが気になったり,そのことについて深く悩んだりすることは,ごく自然なことです。ですが,そうした不安や悩みが心にいつまでもこびりついてしまわないように(心理学では,このことを「固着」と呼びます),気持ちをコントロールする方法を学ぶことも重要です。

  • そのためには,「物事に対する見方を変える」ことから始めてみましょう。例えば,あなたが,あなた自身ではなく,他の人物であると想像してみてください。患者を治療しなくてはならない医師や,何をすべきかを判断しなくてはならない政治家,目の前の患者の残りわずかな人生の一瞬を支えなくてはならない看護師になったと想像してみましょう。その時わきあがってきた気持ちや,「自分だったらどうするだろう」ということについて,言葉にしてみてください。そして,これらの状況の中で生じた,怒り・絶望などのつらい気持ちを,あなただったらどのように吐き出すか,についても言葉にしてみましょう。

  • 可能であれば,あなたの気持ちについて誰かと話してみたり,お互いの考えを比べてみたりして,類似点や相違点について理解を深めるのもよいかもしれません。

2日目:「自分自身への自信」を取り戻す

  • 外出自粛や隔離によって,私たちはつねに同じことを同じ相手と同じ場所で行わなくてはならなくなりましたが,そのために無気力になったり,自分自身に対する自信(心理学では,自尊感情とも呼ばれます)が失われたりしてしまうものです。

  • この自信を取り戻すために,例えば,あなたが自分で評価することのできる,あなた自身の特徴・性格について5つリストアップし,それを重要な順に並べてみてください。そして,それらについて,次の2つの観点からそれぞれ考えてみてください。1つ目は「あなたは,なぜ,それを重要だと思ったのか」,2つ目は「その特徴・性格は,あなたの人生や人間関係に,どのような影響をもたらしているのか」。

  • 可能であれば,そのことについて誰かと話しあってみたり,同じ見方をしているかどうかを確認してみたりするのもよいでしょう。

3日目:「自伝的記憶」を取り戻す

  • 外出自粛などにより,いつも出掛けていた「場所」に行けなくなることは,あなたの自伝的記憶(心理学の用語で,「自分自身がどのような人物であり,どのような経験をしてきたか」ということに関する記憶のことを指します)を失わせてしまい,毎日が同じような日々のように感じられ,「自分がどのような人物で何を望んでいたのか」についての記憶を失うことにもつながります。

  • 自分を支える記憶を取り戻すために,あなたの人生の中で経験した,「あなたが,“あなた”らしくいられた瞬間や出来事」について,4つリストアップしてみてください。またそれぞれについて,次の観点から考えてみてください。1つ目は「なぜ,その瞬間・出来事があなたにとって大事なのか」,2つ目は「その時,どのような気持ちが生じたか」,3つ目は「いつ,その瞬間・出来事の時と同じような気持ちを抱いたか」。

  • 可能であれば,そのことについて誰かと話しあってみたり,お互いの考えを比べてみたりして,類似点や相違点について理解を深めるのもよいかもしれません。

4日目:「どこかに所属している」という感覚を取り戻す

  • 「どこかに所属している」という感覚が失われることは,孤独感を強めてしまいます。

  • この感覚を取り戻すために,あなたの人間関係の中で,最も大切な人を最大5人までリストアップしてみましょう。そして,それぞれの人について,次の観点から考えてみてください。1つ目は「なぜその人は,あなたにとって重要なのか」,2つ目は「あなたもまた,その人から重要だと思われているか,その理由は?」。

  • 可能であれば,そのことについて誰かと話しあってみたり,お互いの考えを比べてみたりして,類似点や相違点について理解を深めるのもよいかもしれません。

5日目:これからの「目標」や「夢」を取り戻す

  • コロナ禍によって生じる不安が続くことで,日常の様々な活動が妨げられるばかりでなく,自分が志していたことや目標も見失いがちになってしまいます。

  • 目標や夢を取り戻すために,”このコロナ禍が収束し,外出自粛がなくなった後”に達成したい具体的な目標を3つと,かなえたい夢を2つリストアップしてみてください。そして,それぞれについて,次の観点から考えてみてください。1つ目に「なぜその目標・夢は,あなたにとって重要なのか」,2つ目に「その目標・夢を達成するために必要なものは何か」,3つ目に「いま,あなたにできることは何か」。

  • 可能であれば,そのことについて誰かと話しあってみたり,お互いの考えを比べてみたりして,類似点や相違点について理解を深めるのもよいかもしれません。

6日目:他人への「共感」を持つ

  • どのような人間関係であっても,そこにはいつでも,「与える」ことと「受け取る」ことの両方が含まれているものです。しかし,誰かに何かをちゃんと「与える」ためには,相手の視点や立場を「受け取る」必要があります。

  • そのために,4日目にリストアップした5人との間で最近交わした,大切と思えるやりとりについて振り返り,その時に5人それぞれがどのような気持ちを抱いていたと思うか,言葉にしてみましょう。

  • 繰り返しになりますが,可能であれば,あなたの気持ちについて誰かと話しあってみたり,お互いの考えを比べてみたりして,類似点や相違点について理解を深めるのもよいかもしれません。

7日目:あなたが,これからどう「変化」していくかを計画する

  • ここでは,あなたの人生をより良いものにしていくことを目指しましょう。まずは,あなたの人生の中で,まだ満足できていない点を3つ,言葉にしてみるところから始めてみてください。

  • そして,ここからは3枚のシートを用意してください。1枚目のシートに,それらの点への解決案を書き出し,「実現する可能性の高い順」「実現のためのコストが大きい順」に並べてみましょう。続いて2枚目のシートに,起こりうる問題や,その問題によって生じる影響について,書き出していきましょう。さらに3枚目のシートに,解決のために必要ではあるものの,あなたがまだ持っていない手段や情報は何か,ということについても書き出してみてください。

  • 最後に,問題について書いた第二のシートを片付け,第一と第三のシートを基にして,あなたのまわりの人々からいろんな力をもらいながら,あなた自身を,問題の解決に向けて動かしていくための「作戦」を計画していきましょう。